緑が深くなっていく山の景色が見たくなったので…

 

 

 

特急草津号に乗ってお出かけです。

 

 

 

長野原草津口からバスに乗り、終点の花敷温泉で降りると…

 

 

 

宿のご主人が車で迎えに来てくれて…

 

 

 

車で7〜8分。本日のお宿 「白根ハイム」に。

 

 

2007年5月15日(火)
1人泊 @9600円(税抜き)

尻焼温泉 白根ハイム

http://www.sirane.burari.biz/

 


 

玄関方向。

 

2階へ上がる階段、ソフトドリンクの自販機。

 

内湯、露天ともに貸切になり、そのための札。
本日宿泊は私ひとり。

壁や廊下に張り紙がペタペタ。

突き当たりが食事処、廊下の先、右側に大小2箇所の内湯。

 

ちょっとのぞいてみた食事処。 日がさんさんと。

 

眺めがよいわ〜!

 

2階の細い廊下に沿って3部屋。
階段の途中に「大人の静かな宿」の張り紙など。

 

廊下の窓の外。

きれいに耕された小さな畑が見える。なかなかいい風景である。

 

部屋入り口の鍵は最近付けられたらしい。

 

廊下の先のトイレ。

ここも張り紙がたくさん。

 

角部屋。
たぶんここが眺めが一番いいのかな?

ご主人は寡黙の反対の方である。
宿全体がその性格を表しているようでおもしろい。

そのへんで、そりが合わない人もいるかもしれない。

…人のことは言えない。
自分の部屋を思い出し、あれは私の性格そのもの…
帰ったらテーブルの上の本の山、何とかしよう…

 


 

 

洗面台とお茶セット。お迎え菓子はなし。
フェイスタオルと歯ブラシはあったが、バスタオルはなかった。

最近私はバスタオルを持ってこない。

 

露天は宿のすぐ外。

電車を使う人間にとって、お出かけセットは軽いに越したことがない。
バッグの中に本を1冊入れたら代わりに何かをひっぱり出し、本が2冊になったら余計な衣類はどんどん置いていく。

 

玄関から付いてきて、露天に同伴してくれた猫。
この宿の猫ではなく、近所の飼い猫だという。

 

 

いつも自家用車でお出かけの知り合いは自分の枕まで持っていくそうだ。

昔一緒に行ったとき、ブランドの高くて重いバッグの中を見たら、1泊の旅行のために化粧品がゴロゴロ、マニキュア、リムーバ、爪切り、文鎮みたいなガラスの爪ヤスリ、かかとケアの絹の靴下!

きゃーー! すご〜い! 思わず大笑い〜

私より口の悪い友人が
「あーんた、ばっかじゃない?!」

「だって… 使うかもしれないから…」
持って行きたいんだって。

でも温泉行って爪削らなくてもね〜

立ち寄り湯の人がくるかもしれないというので「入浴中」の札持参で。

私はサンプルの化粧品の小袋で充分。
持って行くものを減らしていくと、ついに、バスタオルに行き着く。

どうしよう… しかし私が1人で行く宿はバスタオルがない宿が多い。

 

入り口に札をかける。
のぞいてる猫の前で、ドアを閉める。

このお風呂、小ぶりでちょうどいいんだけど…

 

眺めもすごくいいし…

 

だけど〜

カンカン照り!

UVカットなし状態で、遮るものが全然なくって、ちっとつらいわ!

 

ここの張り紙は
「バスタオルを巻いて入浴しないでください」

この宿、バスタオルあるってこと?

貸切でバスタオル巻いて入るって、何?!

 

それにしてもバスタオルっていつごろから使うようになったんだろうか?

私のとても幼いときには、うちにバスタオルってなかったような気がする…

記憶を辿ってみると…
我が家では、昔、風呂上がりに母がフェイスタオルを2本縫い合わせたのを使っていた。
やがてそれが香典返しやらお中元でもらったピンクやブルーのバスタオルと混在しだし…
そのうち粗末な縫い合わせのフェイスタオルが消えて、すべてバスタオルになっていったようである。

 


 

往年のフランス映画、ブリジット・バルドーが裸にまとった真っ白いフワフワした
バスタオル。
その下のこんもりした胸の谷間や、はらりと落として横になったときの丸い、
完璧な、美しいお尻。

あ〜あ、あんなスタイルに生まれたかったわ〜

そしてその真っ白なバスタオルは、なんとも魅力的であった。

 

とはいえ裸のベベにはお似合いのバスタオルも、今の私にとっては
何ともやっかいなシロモノである。

バスタオルはバスタオルである。バスタオルでしかない。
ショールにもならず、布団にもならず、かさばるだけで使い回しがきかない。

 

ふと母のことを思い出した。

84歳の母は、フェイスタオルで体を隠しながら風呂場に入りそのタオルで体を洗い、
風呂場から出るときはそのタオルをよく洗ってから固く絞り、絞ったそのタオルで
体を拭く。

最近は風呂場にバスタオル、フェイスタオルが山のように積まれているところもあるので
「お母さん!バスタオルあるわよ!」と言っても
「あ、そうね、でももう拭いちゃったからいいわ」

「……」

 

私は自分の中に<バスタオル信仰>があることに気づいた。

映画の小道具としてベベの裸身に巻かれていたあの真っ白なバスタオルは、
豊かさと贅沢と快適さの象徴のようなもので、私はそれに憧れていたのだ。

旅館の風呂場に山と積まれ、汚れてもいないのに1回きりでカゴに放り込まれる
白いバスタオル。

宿に高い料金を払ったんだから…とも思うが、あれを見て、自分の中で何か
もやもやした割り切れないものがよぎるのも事実である。

 

で、潔くバスタオルと決別をした。
代わりにフェイスタオル持参。

濡れたフェイスタオル1本だとちょっと悲しい感じになる。
いくら固く絞ってもやっぱり冷たいタオルはみじめーな気がする。

旅館のと持参のフェイスタオル、2本あればとても快適に体を拭けることが分かった。
そしてちょっとカラフルなフェイスタオルを持っていけばいろいろ使えるのである。
かさばらず。寒いときはクルッと首に巻いたり、蕎麦食べるときはナプキン代わりに
広げたり。

風通しのいいところに下げておけば、ペラペラのタオルならすぐ乾く。

 

そしてこれは、小さなことだけれど私のエコロジーである。
自宅でもバスタオル不使用とした。
髪を洗うときはもう1枚フェイスタオルを使う。

バスタオル何枚か洗う洗剤と水の量は、フェイスタオル何枚かの量とは格段に違う。
エコバッグやペットボトルで再生された繊維の衣類は、作られる過程で石油や
電力や人力を消費する。
そしてわざわざ買いに行かねばならない。
バスタオルを使わないことはすぐにできるし、その日の洗濯の水と電力と洗剤が
節約でき、そして汚水の量も減る。
バスタオルの需要は減ってもフェイスタオルの需要が高まるのだから、
タオル業界からも苦情はこないと思う。

 

温泉に行って使い放題のバスタオルを人々が喜ぶのは、1度使って汚れたから
新しいのにしたいのではなく、湿って気持ちが悪いから乾いたタオルを使いたい、
ということだと思う。

使ったタオルが短時間で乾き次にお風呂に入るときに気持ちよく使えるなら、
1泊の宿泊で1枚のバスタオルでいいわけで、旅館もバスタオル使い放題、
という発想をそろそろ転換してもいいのではないだろうか。

 

「地のものを使いました」「スローフードです」「こんなエコしています」ということが
 “ウリ” になる世の中である。

いま1歩進めてエコロジーのために、たとえば温泉の熱や外の風や、部屋の
空調の風などを利用しすぐにタオルが乾くような工夫をして、使い放題から
脱却する若旦那や若女将が出てくるといいな〜

 

ここも日焼けしそうです。

眺めはよろしい!

 

ご主人に「貸切にバスタオルを巻いて入らないようにと貼り紙がありますが、部屋に
バスタオルはありませんでした」と、聞いてみた。

「バスタオル、ありますよ」と言って、すぐにピンクのバスタオルが差し出された。

 

「カップルで、女の子がバスタオル巻きつけて貸切を使うんですよ!
2人でキャーキャーやるんじゃないんですか〜?
そのあと絞りきれないバスタオルを部屋の椅子に広げるんです。床はビショビショ、椅子は何個だめになったか…」
どうやらバスタオルを、厳重注意しながら渡しているらしい。

 

テレビの影響だろうか、へんな習慣ができたものだ。
2人でキャーキャーやるならラブホでやってくれい! 温泉でやるな〜!

 

 

あ、さっき付いてきて貸切のぞこうとした猫だ!

「にゃにゃ〜!にゃにゃにゃ!ゃ?」
「えーっ! にゃっ! にゃんにゃんにゃ〜?」

<翻訳>
「あっそぼ〜!そこに入っていい?」
「えーっ! だめ! この部屋に入るのはお金がいるの。 お金持ってる?」

 

「にーーにゃー にゃ〜お! にゃゃゃーんん」
「ひえ〜!! にゃわにゃわ〜ん!」
「にゃんにゃんにゃん! ん!」

<翻訳>
「あ、猫語話せるんだ。 お金なんか持ってるわけないじゃん!猫だもん。
 じゃあ、ここに降りておいでよ、あそぼ〜」
「ひえ〜!! 私、年だからそんなことして滑り落ちたらどーする!」
「軟弱だねえ! 人間は!」

 

<翻訳>
「そーよ、人間は軟弱でいい加減なのよ。 もうお家にお帰り!ご飯食べに」

「いい加減なのはよーく知ってる。 ネズミ捕って見せに行くと頭なでるけど、
生きのいいヘビを急いで寝ている枕のとこまで持ってってやると、お尻ベシベシ叩いて
バカ猫が〜!ってどなるんだよ!わけわからん!」

「す、すみません… 身勝手です…」

「ふーん。一応自覚はしてるんだ。 まあ、そういう勝手で支離滅裂なことやってると
 バチが当たるよ!お天道様が見てるからね〜」

 

<翻訳>
「まったくもってお説のとおりです。 バチ当たりつつあるようです。
 で、ご飯食べにお帰りなさい」

「ご飯ね〜… たいしてうまくないんだ。 いつも同じで飽きるしさ〜」

「何言ってるんですか!食べられない子だっているのに!」

「あ〜! そういう見え透いたこと言わないでほしいね! 
 自分だっていつも同じもの食べてたら飽きるでしょ」

「………  私はこれからご飯だから、この窓閉めます」

 

<翻訳>
「じゃあ、まあ、ご飯食べてまた来るから、あそぼ〜」

「来なくていいよー!」

 

 

さすが山の中、かなり冷えている食事処に。

 


 

 

イワナは黒コショウの香りが利いたソースで。

 

まるまる太った大ぶりの山菜の天ぷら。

 

緑が鮮やかな山椒。 すっきりと香り豊か。


 

こんにゃくとワラビ。


 

冷たいおいしいお蕎麦。


 

 

 

暖房がないので肌寒く足先が冷えてきたので、熱いお味噌汁があると嬉しかったんだけど。


 

自家製の半解凍のブルーベリーでますます冷えて…

甘みがほとんどなく、食後にはもう少し甘いものがほしかった…

 

食事処の一画にある読書コーナー。


 

朝は日が当たらず、落ち着いて風景が眺められる。


 

山の緑を両手でたぐり寄せて、目の前に持ってきたい思いにかられる。


 

 

 

サービスのコーヒーが入ってなかったので、淹れてもらう。


 

 

朝食前のコーヒー。

朝ご飯。


 

 

とても素性のいい卵。

 

 


 

 

 


 

たまに温泉に一緒に行くまちこは、徹夜で飲んでて気が付いたら朝になり、
その日は何人かで温泉に行く日だったので飲み屋から駅に直行、財布しか持たないで
電車に跳び乗ったんだそうな…

その夜パンティを洗って干し、つまり浴衣の下は何も穿かない状態だったそうで、彼女の寝相を知っている私はそれを聞いて思わずうなってしまった。

 

うーん… つわもの!

しかし、これはある意味1泊旅行の理想形だといえる。

 

たっぷり緑が見られた。

目も心も潤って嬉しい。 

 

「にゃんにゃんにゃ〜〜ん にゃ!」

<翻訳>
「ご飯食べてきたよ〜 あそぼ!」