越後湯沢温泉 一望千里御湯宿 中屋(新館湯峠館)
http://www.onyuyado-nakaya.co.jp/

2006年1月13日(金)泊
 

JRのんびり小町パック 交通費・グリーン車料金込み@29800円のところ貯まったクーポン45000円分使用で@7400円に。

温泉に入りながら、冬に見たい風景がある。

雪の嫌いな母にも見せてあげたいと思った。

長女の母は2人の妹と年に1〜2回温泉に行くが、かつてその旅行で悲惨な雪見の露天体験をしたらしく
「雪見の露天なんかもうコリゴリ(キッパリ!!)」と断言する。

「それはたまたま不幸な体験だったのよ。お魚とお米と漬物がおいしくて、いい景色の露天に入りたくない?」
「行かない(キッパリ!!)」

「雪はいやだってば〜」などと言っていたが、新幹線・上毛高原あたりから窓外の雪を見ると 「あっ!あっ!見てご覧なさい!あんなに積もってる!」と、母ははしゃぎだす。
 

 

中屋のHPを見ると、去年お風呂の改装をしたようで、内湯・露天ともに寝湯を造り、かつ今まで循環・塩素入りの露天をかけ流しにしたそうである。

源泉を持っている宿なので、すごく期待してしまう。

 

2時ちょうど。

越後湯沢駅前。

電話してお迎えにきてもらう。

雪がなければ歩いても行ける距離。

駅前の雪に圧倒される母。

しかし、もういやだとは言わなくなった。

 

玄関は真っ白で看板など見えず。

ぐぐっとドア直前まで車を寄せてくれて、雪を踏むことなく館内に。

フロントで記帳して3階の5部屋だけの湯峠館へと。

今回のお部屋入り口。

 

廊下があって、スタッフは朝、部屋に入らずに朝食の支度をダイニングにしてくださるという。

 

お部屋は手前4畳、奥10畳、その向こう6畳ほどのダイニング。

 

椅子・テーブル、ゆとりありの冷蔵庫、など。

 

ガラス戸の外の景色。ここ3階なんですけどね〜

 

変なもの見つけた!

旅館にたまに置いてあるツボ押しなんだけど、これがやけに効くので気に入って売店で買って帰る。

 

ワイドテレビ。

お茶請けは「駒子餅」「きゃらぶき」

 

廊下の反対のはずれには、ウオシュレットのトイレと立派なバスルーム。

「トイレが遠いわね〜」と母。

分不相応に広い部屋のトイレは遠い。

安いトイレなしの部屋に泊まって外のトイレに行くくらいの距離を歩く羽目になる…

8畳ひと間が懐かしい。

アメニティは角質落としのジェルや化粧水など女性用が充実。

 

お茶の後、4階のお風呂へ。

支度をしていたら、バンッ!という爆発音のような音とともに、グラッと揺れた。
「地震?…」
「?」
テレビをつけても速報は出ない。

部屋のドアを開けて2人とも仰天した…

隣のプライベートルームのガラス戸がはずれて、斜めに通路をふさいでいたのだ。

「なんでしょうね、いったい… お風呂から出たらフロントに聞いてみよう」

お風呂の畳敷き通路入り口方向。

ノレンは男湯の入り口。

 

 

女湯入り口。

 

きれいにお掃除された脱衣所。

いつでも整えられていた。

 

あ〜 あふれてるよ〜

 

アメニティ充実。

ハンドタオル使い放題。

水はふつーにおいしい。

ここもきちんと定期的に点検とお掃除がされていた。

 

うう〜ん!! 

このあふれてるのね〜 

これがいいね〜

ほのかな硫黄臭もいいね〜

 

湯口からはどぶどぶっと、それが急に細くなり、そしてまた勢いよくどぶどぶと…

自然な感じがすごくいい。天井が高いので圧迫感がなく、換気扇の音も気にならない。

 

お湯は透明でほとんど無味。

喉を通った最後、かすかに鼻に抜ける硫黄のかおり。

適温。

湯気に曇るガラスの向こう、
  雪の山々を遠くに望み、
   ゆったりと温まる。
     足。

近郊から立ち寄り湯に来たらしいおばさんたちが上がってしまうと、貸切状態。

 

母も満足げにため息…

膝。

 

充分に温まった後、いざ露天に。

「あらー! 素晴らしいわね〜」  「でしょ?!」

 

 

遠く谷川連峰を望み、千里とはいかぬまでも、50里くらいは見渡せる。

「まあ〜 お風呂からこんな景色が見られるなんて…」

「でしょ?!」

 

お湯はぬるめでちょうどよく、
立ったり座ったり、ひんやりとした空気の中、いつまでも入っていられそう。

「一生の思い出になるわね〜」
 (またその台詞か〜い!)

 

お風呂から出て廊下を歩いていくと、宿の人が2人窓を開けて下を覗いて話している。

「さっきプライベートルームのガラス戸がはずれてましたけど」

「隣の旅館の屋根の雪が落下して、風圧で吹き飛んだんです。万が一のことがあってはいけませんので、いま反対側にお部屋をご用意しました」

というわけで、お部屋替え。今度のお部屋はダイニングではなくて、3畳ほどの掘りごたつのお部屋。他のつくりはほぼ同じ。

 

玄関の真上。

こちらは景色がよく見える。

どうやら初めの部屋のガラス戸の外の積雪も、隣の旅館から落下した雪らしい。

「ちょっと気温が高くなったので、雪が落ちやすくなっているんです」

落雪の凄まじさに驚いた。

初体験。

 

パック特典の母娘プレゼントは、マイクロファイバーのボディタオル2枚、使い心地良し。

特典の喫茶券、鍵はカードキーで2枚。

アメニティにローションパックがあって、源泉に浸してお使いください、とあった。

アルカリ泉なのでお肌にいいかも〜


 

暗くなると、湯沢の街並みとスキー場の灯りがとてもきれい。
こういう景色が初めての母は、窓際に立って飽かずに眺めている。
 

 

フロント。

ご飯でお刺身を食べたい母のために、早出しで全部並べてくださるようお願いした。

全部並んだお食事。  コンロは焼き蟹用。

 

 

蟹。

山の中、雪を眺めながら、このお膳からは、日本海の潮の香りが立ち昇る。

越後湯沢… どんづまり、遠いけれど、意識は日本海直結。

蟹もお刺身もしっかりおいしい。
「蟹、だれかむいてくれるとねえ…いいんだけど…」
蟹むきが下手な母娘、もくもくと焼き蟹と格闘。

ふと気がついた。
お膳の上がちょっと変。

「お造りが来てないよ!」

 

フロントに電話。

お造りがすっ飛んできた〜 

ではなく、お造りを捧げ持ったおにいさんがすっ飛んできた。

日本海の魚の味は、太平洋の魚の味とはっきり違う。

そしてどっちもおいしいのはおいしい!

ボタンエビのとろりとした甘さ、ひらめの淡白でもちっとした歯ごたえ、そしてじわっと広がる旨み。

少しだけど縁側もあって、目、うるうる。

そういう素材の良さにあぐらをかくことなく、丁寧に作られたエビしんじょうのフワフワ感。

 

特筆すべきは!おいしいお蕎麦であった。

旅館のこの手の蕎麦は、ボソボソ歯切れ悪く、敬遠することがある。

少々時間が経っているので表面はやや乾いていたが、シコシコ、柚子蕎麦の香りと喉越しよく、汁の旨みもほどよく、蕎麦好きでない母の分も戴いてしまった。

 

プレーンな雲丹の茶碗蒸し。

具が入っていない、温かな卵豆腐という感じ。

シンプルなので、出汁のおいしさがストレートに伝わってきた。

 

お蕎麦を食べない母は、おいしいご飯をお替わり。

私も気合で一膳戴く。

デザートはコシヒカリの入ったアイスクリーム。

男性には物足りないかも。

母と私は堪能。

特典で付いたお酒1合も、銘柄は聞かなかったけれど熱燗さらりと綺麗な味で合格!

「 風呂よ〜し!
    お湯よ〜し!
      米よ〜し!
  漬物よ〜し!
    魚よ〜し!
      日本酒よ〜し! 」

2人でVサイン。

 


 

久方ぶりのまったりモード1時間コース。

寝湯にたゆたって、見上げれば夜半の月かな…
  風もなく、穏やかな、人生の凪の時間を…   感謝しつつ…
 

 

夜更けに雨が降ったそうで、雪がだいぶ溶けていた。

今朝のお湯はやや熱め。

気持ちよい。

「 朝のお風呂とこの景色。
   極楽ね〜 」

 母、またもため息。

 

露天を改良して源泉かけ流しにした。

内湯も露天も半分寝湯にして湯船の容積を減らした。

結果、源泉の投入量がアップしてとてもいい状態になったのではなかろうか。

現状に安住することなく、改善を志す宿の姿勢を垣間見られるのは、嬉しいことである。


 

向こうからお湯が押し寄せてくる…
滔々とあふれ、キラキラと輝きながら流れおちていく…
どのお風呂でも、この光景を見ると、感動で立ちつくす…
一瞬たりとも同じでない美しい風景。
失ってはならない。
 

 

朝ご飯。

掘りごたつで。

雪景色を眺めながら。

 

おいしい。

こぢんまり。

やっぱり女性向きの宿かな。

 

またしても母はご飯をお替わり。

よかったね〜

 

4階から見える風景。

積雪は雨で1mほど下がったんだそうな。

 

道路の雪のせり出したの上の部分を、パワーショベルで削っていた。

うーん、大変だよね…

 

12時アウトの前に、ラウンジでサービスのコーヒーを戴く。

 

宿泊客はもう誰もいないが、ときどき本日の宿泊客が荷物を置きにくる。

スキーをしてから宿に来るらしい。

お宿の人はとても感じがいい応対である。

 

さて、これから湯沢の駅でお土産の買出し。

戌年にちなんだ陶器の犬の焼き物の楊枝入れを戴き、駅まで車で送ってくださる。

サービス満点。

 

駅のお土産売り場は充実していて、試食はよりどりみどり。

 

漬物、かまぼこ、珍味、米、酒、煎餅、どれもじっくり吟味して試食してから。

 

甘味も山のようにあって迷うことしきり…

食べてばかりいるのでおなかがいっぱいになってくる。

 

無料のお茶をいただいて、もうお昼はこれでいいね!

 

笹団子30個、柿の種2袋、煎餅大袋3個、八海山入り生チョコ1箱、羊羹1竿、きんつば1箱買い込んだ母、
「これは、迎えに来てもらわないとだめかも」

「そーねー」

 

グリーン車も貸切じゃ〜ん!

 

「越後湯沢って、
     ほんとにいいところね〜」

一生の思い出になる、雪嫌い払拭の旅であった。

 

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