弟がメールしてきた。
「おばあちゃんの今度の温泉、息子が入院したので延期してくれませんか」

なにっ〜〜?!

4月の桜の時期に芳泉荘を予約したら、母がインフルエンザに罹った。
予防接種をしていても、である。
「痛くて、高いワクチンだったのに、違うタイプのインフルエンザに罹ったの…」

予防の意味ないじゃーん!!

5月の終わりに延期して、蛍が見られるとのことで、母も楽しみにしていた。
前回の白石蔵王からの帰りの新幹線で、
「芳泉荘は楽しみね〜、ほんと楽しみ」と言い続けていたのだ…

自分で電話してこられなかったらしい。

私から電話したら、がっかりした声で、
 「孫もかわいそうなんだけど…
   私はいったいいつ行けることやら…
    2回もだめになって」


せっかく取った「さくら」のお部屋。
キャンセルなんてもったいない!

仕事で一息ついているお嬢2に電話。
「芳泉荘、行く?」

「行く、行く、行く!!」


吉奈温泉

離れ家 芳泉荘


2005年5月28日(土)

「さくら」 2人泊 @28000円

 

 

1年でいちばん緑の美しい時期で、好きだな〜。
暑からず寒からず、温泉日和。
こんもり茂ってきた木々のあおさが目に優しく、若竹がかすかに風に揺らぐさまが心地よい。
橋を渡って、左が今回の「さくら」の棟。
 

 

「さくら」入り口

 

廊下

畳敷き。

正面右、最新式のシャワートイレに改装されたトイレと洗面。

 

お茶請けは今回「猪最中」と
「海老煎餅」

 

これまた最新のAV機器。

 

お布団は羽根布団。

ゆとりありの冷蔵庫、金庫、お茶セット、ポット、冷水ポットなど。

 

お茶2種類、コーヒー、ココアなど。

 

玄関を入ってすぐ正面、パウダールーム入り口。
1畳の踏み込み部がある。

 

6畳分はあるパウダールーム。

ガラス戸の向こうに部屋付き露天が。

 

アメニティも充実。



露天

 

 

デッキチェア方向から

 

ガラス戸越しにテラス方向

くつろぐお嬢。


 
座りやすいデッキチェア。
これで頭部にクッション、足元にオットマンがあればいうことなし。

おしりに根が生えてしまう。

溢れているお風呂を見ながら、なんて贅沢な…

いつまでも風に吹かれて座っていたい、でもこのお風呂に入りたい、でも本館のお風呂にも明るいうちに入りたい…

動きたくない…
  ああ、どうしよう…

楓の葉がかすかに音をたてる。

鶯が、まあ、なんてじょうずに鳴いているの。

そして、気がつくと川の音。
 

 

 

部屋の露天に入ると本館の露天に明るいうちにゆっくり入れない。悩んだ末、本館に。

去年の台風で被害に遭われたそうだが、どこを修繕したのかわからないくらいきれいであった。
変わらずに時を刻む振り子時計。

2回以上自分の意思で宿泊した宿で、万がいちレジオネラ菌でやられようとも、食中毒で死ぬはめになろうとも、私は受け入れる覚悟はある。

たかが温泉、されど温泉。

人生もまた然り。

 

変わらずに溢れている内湯。

前回はちょっと熱かったが、今回はちょうどよく、換気扇のない静かなお風呂を楽しむ。

 

貸切のお風呂の安心感、やはりかけがえがない。

この広さ、このお湯、外の緑、
川の音、なんとも贅沢なものだと思う。

 

露天にも、デッキチェアが置かれていた。

   
   あの… 

      だから…

 

溢れて流れていくお湯を見て、感動するのは私だけではないだろう。

この国に生まれてよかったな、と。

 

 

若女将に運ばれてくるお食事も、変わらず、新鮮で、そしておいしい。

違うものがどんなふうに出てくるか楽しみ、というのもいいが、
変わらぬおいしさで出てくることがわかっているというのも、素敵なものである。



手長海老 アーップ!!

 

ステーキより厚いフォアグラ アーップ!!

 

 

解禁になったばかりの獲れたて鮎、アーップ!!

 

蟹とホタテの釜飯

   アーップ!!

 

ごま油の香りに包まれたアツアツの伊勢えびの天ぷら

  アーップ!!

 

デザートは新種のスイカ。

かなり冷えてきた伊豆の山中で、ショリショリと。

 

8時過ぎに、若旦那の車で蛍見物に。

6月に入れば人で溢れる天城の蛍祭り。

川の対岸、青白く飛ぶ小さな何匹かの光。

  かすかな夏の予感…

カエルの声。宿の提灯をさげた宿泊客が行き交う橋の下、隠れるようにひっそりとまたたく蛍1匹。

 

 

 

 

            「さくら」夜の玄関

 

 

 

 

 

夜の露天

 

朝食

おいしいアジの干物、私はお豆腐のお味噌汁、お嬢はもちろん伊勢えびおかしら入り。

 

ご飯はお釜で出てきた。

これ「さくら」の特権?
それとも全部そうなったのかな?
少ししか食べられないのに、もったいないかも。

 

 

 

朝は忙しい。

夜中の3時過ぎまで話していて、朝食後のお嬢は布団の誘惑に勝てない。
「15分寝るから起こして。そのあと10分お風呂に入る… でもって10分で着替えて化粧するから… 」

 

私は強烈なジレンマに襲われる。

 

 

 

 

どの宿にも増して、時間を忘れていたい宿なのに、常に時間を意識しなければならない…

いつでも、どのお風呂も溢れているのに、いつ、どこに入るか… 

お食事の前?
  お食事の後?

明るいうち?
  暗くなってから?

早くしないとお食事が…

はたまた食べ過ぎてすぐには入れないよ〜…

 

こころおきなく座っていたい椅子なのである。

チェックアウトの前に、5分座ろう。

目の前の木々を眺め、目をつぶってこのまま昼寝をするための椅子なのである。

そして目が覚めたら、伸びをして、3歩移動してツルッと入るお風呂なのである。

 

木の枝がくっつき、合体しちゃっているのを発見し、そしてしみじみと日が暮れているのを感じる。

そんな時間の流れに身をゆだね、ふと気がつくと、お湯にたゆたっている自分がいなければならない!!

「さくら」では!!

 

 

「ああん。
    さくら、1泊じゃだめだわ〜!!」

「自分にご褒美で、
          今度は最低2泊!!」

 

吉奈温泉  離れ家 芳泉荘


 

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