草津温泉 草津館

2005年11月13日(日) 1人泊 @15000円(税別)


http://www21.cx/932-kan/
 

どの温泉に行くときでも、期待で胸がふくらむ。たいしてないけど。
でも草津に行くときの新幹線の中では、今までに感じたことのないような胸の高鳴りを感じる。
なにか特別のこと、特別の場所、それを目指して駆けていかずにはいられないような…
今日だって、明け方まで仕事… 
でも!FAXをジージー送って、終わった!
さあ〜!行くぞ〜
 

 

 

本日も軽井沢から草軽バス。

正面、雪化粧の浅間山。

 

1時間20分、うきうきと楽しい。

 

湯畑の中に漬かったった気分で、セルフポートレート。

 

本日のお宿、湯畑前の「草津館」。

 

独自の源泉を持っているお宿なので、たのしみ〜

 

玄関。

2時ちょうどなので、まだ誰も来ていないようだ。

 

9室のお宿である。

小さいフロント。

 

小さい中庭がある。

庭の向こうは、白旗共同浴場と湯もみショーの建物の裏口。

 

庭の端に源泉「若の湯」が湧いている。

 

泡がぷくぷくと出ている。

お湯は右の通路を通って流され、風呂場に行くまでに冷まされる。

 

玄関方向。

突き当たり手前に男湯、玄関寄りに女湯が。

 

本日のお部屋、2階の「駒草」8畳、トイレ付き。

ドアを開けると2畳ほどの廊下に洗面台。

 

冷蔵庫は飲み物が入っているが、大部分開いている。

大きくて使いやすい洗面台。

お湯もちゃんと出る。

 

トイレはシャワートイレ。

 

日曜とはいえ、かきいれ時の11月、快く1人泊を受け入れてくれてありがたい。

この部屋だって3人くらいは泊められるであろう。

エプロン姿の女将さんが、きちんと両手をついてご挨拶の後、お茶を淹れてくださる。

 

テレビ、クローゼットの下は、金庫と暖房機。

窓からの眺め。

右のお風呂の建物の下を、源泉が流れている。

風呂 風呂 風呂 風呂!
とあせる気持ちをじっとこらえて、お茶をゆっくりいただいた後、お風呂へ。

まだ誰もいな〜い! 

このために早く来たのだ〜

 

 

女湯入り口。

 

例によって下るスタイル。

よく磨かれているが、木も変色している。

 

脱衣所。

いい雰囲気。

 

入り口方向。

  開けます!

  うおっ〜ほ〜!!

 

  手前「白旗の湯」 

  奥「若の湯」

 

まずは「白旗の湯」から…

飲んでみると、熱く酸っぱく、飲み込んだあと喉の奥に苦みが広がる。

お湯の刺激で身がキュッと締まり、くっ!

湯もみショーの建物から、
 チャ〜ンチャンチャン♪
  あ〜どっこいしょ〜♪ 

と、かすかに聞こえてくるのもなかなか良し。

 


 

まるみ流<草津のお湯の入り方>

@ 窓を調べて、開けられる窓を細めに開ける。
  開いている窓があったらもっと開ける。
  が、あまり大胆に開けると宿の人がお湯の温度を調べに路地を通ったり
  して、バッチリ目が合ったりするので気をつける。
A あっちっち、あっちっち、あっちっち〜 と言いながらまんべんなくかけ湯
  する。
B ちっちっちっちち… と言いながら静かに湯船に入る。
C 肩までつかり10秒数えて、出る。
D 椅子に座って3〜4分冷ます。
  その後Bに戻る。
  それを3〜4回繰り返したのち、潔く上がる。
 

 

足、真っ赤。

 

「若の湯」湯口。

お湯に足を入れた瞬間ピリピリッとして、肩までつかると消えていく。

お湯の味は、酸味が舌に刺さる。

「白旗の湯」よりややぬるいが、マイルド、あっさり、などという言葉とは無縁の、力のあるお湯である。

 

2種類のお湯に入れて得した
気分!

入浴目線。

まったりとは程遠く、とっとと出る。

 

爽快!!

散歩。

真っ黒い猫がなごなご言いながら付いて来て「なでて、なでて〜!あそぼ〜!」

とは言っても延えん20〜30分付いてくるので心配になってしまう。

急な坂を登ったり、ゆるくおりていったり。

 

「もう晩ご飯だよ、お帰り!」

下からどやどやと人が上がってきて、驚いたらしく逃げていった。

 

このお宿は1人泊できる。

 

ここのお風呂に入りたくて電話したら
「うちはお二人様からなんです」と言われてしまった。

 

小さな丘の連なりをくだり、湯畑を中心に、じつに様々な宿があるのがいい。

一等地は老舗旅館、というありきたりの風景じゃなくて、なんとも豊かで多様でおもしろい。

 

そのなかでも「山本館」の風情ある建物が、光る。

そして隣の「ホテル一井」のビルがその風情をぶち壊しにしてる。

でも、それが草津。

 

夕暮れ時、灯りが入るとなおいい。

いつか泊まりたい。

 

夕食はお食事処で。

 

前菜は鮎、コンニャク、魚の煮物、笹巻きはおしのぎで、鰻がのった押し寿司。

目先を変えて努力している感じ、なんの期待もしていなかったので嬉しい。

 

ソバの実、なめこ、イクラ。

 

お刺身でなく、カルパッチョにしてあった。

山の中でお刺身をそのまま出されるより、気が利いている。

 

3種類を工夫して盛り合わせてある。

 

洋皿は、秋刀魚。

パリッと揚げたポテト、黒コショウを効かせてソテーした秋刀魚

 

チーズで焼いたトマト、ナス、脂ののった秋刀魚によく合い、おいしい。

 

秋刀魚の骨煎餅。

ぽりぽりして、こうばしい。

 

舞茸、里芋、白身のお魚などの揚げたてアツアツの天ぷら。

すだちと抹茶塩で。

このほかに、きのこ類を皮で巻いてあんをかけたものが出たが、これはちょっと失敗作だったみたい。

皮がモチモチ厚すぎて、噛み切れなかった。

写真もブレブレで省略。

 

お肉も柔らかでおいしかった。

市販の焼肉のタレだったのが残念。

 

デザートは大ぶりのメロンと巨峰。

家庭料理の延長だけど、ありきたりでなく、お宿の特徴を出そうという姿勢が伺えるお食事だった。

おなかいっぱい!


 

お食事から戻ったら、あら、お布団敷いてない… 
自分で敷くの? それでもいいけど…

窓から見えるほかの部屋には、白いものがもこもこしてるから、これは忘れ去られたのかも…

8時45分にお風呂に行きがてら、フロントで「お布団敷いてないんですけど」
と言ったら 「ええっー!! すぐ敷きます!」

1人で入っていたらおばあちゃんがやってきて手を入れ
  「熱い? 熱い?」
    「熱いですよ〜」
  「熱いね〜」

変な会話…
 

 

夜中は1人。

湯もみ板… 

やってみようかな〜

 

重い〜!

これは大変かも。

やってみました。

板が重く、そのうえ板の浮力で浮き上がり、腰を据えて満身の力を込めて扱わないと、湯をもむ状態にならない。

大変です!


 
なるほどね〜 

時間湯ね…

なんともすごい療法だよね。

まず、大声で歌いながら足を踏ん張って湯をもむ…
体は全身運動で代謝が高まり、ウオームアップされ、運動しながら歌うことによって、呼吸器から成分が浸透していく。
お湯は激しく攪拌されて温度が下がり、そしてたぶんお湯の成分が大量の空気にふれて分子構造が変化し、それが入った人の皮膚に皮膜を作り熱さに耐えられるようになる。

そして湯長の合図とともに、50度近いお湯に入る決断力…

うーん… 湯小屋の小さなスペースは、そのときたぶん<病(やまい)>という共通の敵と闘う戦士たちを育成するフィールドとなるのだ…

グループで行われるこの療法の、温泉の効果のみならず、連帯感、達成感とともに培われる精神性はすごい…
 

 

いまの私には拷問のように思える。

でももし将来病気に罹り、それが禁忌症でなかったなら… やってみよう。

藪の若造につつきまわされる前に
(藪でも若造でもない先生、ごめんなさ〜い!)。

 

朝も同じお食事処。

グループごとに衝立で仕切ってある。

2階にもあるようで、昨夜はそっちでドンチャンしていた。

 

熱いお味噌汁を持ってきてくれる。

ご飯はおひつから自分で。

 

ハムに添えられたカボチャのサラダやガンモドキも、手作りらしく、ほのぼのした味である。

 

魚はニシン。

お豆腐も手作りらしく、甘みがあっておいしかった。

 

ふっくらして大きな花豆。

おいしかった〜 ごちそうさま〜

 

 

ひと様のお宅の猫は、みんな小さくて華奢に感じる。

うちのがばかでかくなりすぎたんだろう。

フワフワした長い毛の奥は、とても小さな体だった。

名前は「たぬき」。

 

 

横向きの「たぬき」ちゃん。

おもしろいMixで、うっすら縞があり、しっぽは半端な長さ。

顔はヒマラヤンみたいだけど、とっても小柄。

そして静か。

客が「かわいいね〜 元気だね〜」
と適当に声をかけたらご主人が
「元気じゃないんですよ…」と、
気遣わしげに答えていた。

13年前に迷い込んできたそうな。

 

チェックアウトの前に足湯。
いいお湯だった〜 ありがとう!

 

 



朝のお湯はぬるめで、このまま入りたい誘惑にかられた。

10時半発の軽井沢行きのバスに乗るので、10時ジャストに宿を出る。

 

 



携帯に電話が!

  誰だよ〜

「日曜の朝に送ってもらったFAX、社内の誰かが持っていっちゃったみたいで〜、再送お願いしま〜す」
(ばっかたれー! こんな電話してくる前に、持っていったやつを探せー!)

しかし若い子と付き合うとき、おばさんは周到なの。

こんなこともありなん… 

出がけに送ったFAXの束を、バッグに突っ込んできたのである。

Uターンして草津館に戻り、FAXをお借りする。

手差しで1枚ずつなので30分ほどかかってしまった。

女将さんが「古い機械ですみませんね〜 草津は金属とか機械とかすぐダメになっちゃって。高いの買えないんですよ。これもいつまで持つことやら」

「草津は空気まで温泉、っていう感じですよね」

「え? ああー… そうですね。まったく、いいんだか悪いんだか…」

 

 

 


 

「たぬき」ちゃんにさよならが言えて嬉しかった。
次にあの宿に泊まるとき、あの子はまだ生きているだろうか。

それはともかく、しっかりとバスには乗り遅れ、次のバスは2時間半後… さて、どうやって帰るかね…

湯畑の下でしばし思案。
比類ないこの場所で、温かい湯気を感じ、音を聞き、そのほとばしる流れに見入る。
このパワー… 見飽きることがない。

すっきり、しゃっきりした体になお惜しげなく降り注ぐ自然の恵み、このパワーを受けて、本当に体中が歓喜する。

好きだな〜 この場所…
 

 

草津… <千の丘>

 

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