2005年 10月30日(日)

1人泊@7875円(冬季暖房費+500円)

草津温泉 高砂館

宿のサイト無し TEL:0279−88−2049

 

  どうも興味がわくと、ある程度納得するまで追求するたちで〜

  一応これでOK、となるまで
     ちょっと、通うかも〜

  草津に恋して…

     つまりは、いい男がいないからこんなことになるわけ?!
 

 

上野からの特急「草津号」遅いから、新幹線利用で軽井沢からバスに。

本日は草軽バス。
5〜6人ほどの乗客、草津温泉口まで
1時間20分。2200円。

9日前より一段と紅葉がすすんでいる。
草軽バスは軽井沢の一番美しい道を通ると思う。
旧軽から白糸の滝、細い急カーブを、紅葉のアーチがどこまでも続く。

 

あの少年は… このバスに乗って草津に行ったのであろうか…
新緑が美しかったに違いない。

高校生くらいの少年が、父親に怒られ、両親を殺した後、軽井沢に1泊、
翌日草津温泉の旅館に泊まっていたのを、宿の通報により逮捕された…
温泉番組をテレビで見て、温泉に入りたかった… という。

そのニュースをみて私は仰天し、驚愕し、鳥肌だち、そして悲しかった。
草津に… 「なぜ? なぜ!!」
そんな行動力があるなら、家出して草津のお湯につかり、できることなら笑いながら帰ってくれていたら…

 

「旅館の人が親切でね、諭されて家に帰ったんだよ。いいお湯だったなあ」

年とって孫に話す、若き日のいい思い出になったろうに…

報道される不確かでわずかな事象…
報道されることのない莫大な真実…

私には、この少年の心の闇を知る由もない…

もの想う秋なのであった。

 

浅間牧場から先は、初めての道である。
「ロマンチック街道」といって、草津の恩人・ベルツ博士もよく歩いたんだって。
ワンダーフォーゲル好きだったのかも、ドイツ人だし。

山の稜線がとてもきれい。眼下に集落が見え隠れして、四季折々楽しかったに違いない。
でもね〜草津まで28kmって書いてあったからね〜 私は歩こうとは思わ〜ん!

 

1時38分にバスターミナル着。先日買っておいしかった“野菜饅頭”を買いに、ちょっとはずれにある「草月」まで。

舞茸、キンピラ、ふき味噌、カボチャ、ひじき、とか、いろいろあるの。
母は「そんな饅頭いらなーい」って買わなかったけど、私は1種類ずつ買って帰り、食べてみるとそれぞれの味がいきていておいしかった。

 

草津の饅頭の餡は、製造元1軒で、みんなそこから仕入れ、それに蜂蜜入れたり、黒砂糖入れたりしてその店の味にしてるんだって。
この前「極楽館」のご主人が教えてくれたの。
どの店も機械で作ってるけど、「草月」のは手作り。

また買いに来た、って言ったら、おばさんがいたく喜んでくれた。
おばさん、しっかりなまりがあって、たのし〜 草津の客商売、だいたいみんな標準語。

 

さて先日下見したときは、下から急な坂を地蔵の湯に上がっていったんだけど、本日は上から回り込んで坂を下る道をおばさんに教えてもらう。

草津はアップダウンがかなりあるので、考えなしに歩いているとだらだらと下ってしまい、ものすごく急な坂を登る羽目になったりする。

 

2時、本日のお宿「高砂館」が見えてきた〜。

4階建ての木造建築。 

この前ここに立ったとき、次はここに泊まろう!って思ったの。 

 

古い旅館独特のにおいがする。

ブザーを押すと奥からご主人が出てきて、ソファで記帳。

鍵をいただいて3階の部屋に案内される。

 

階段脇には無料のコーヒーが。

 

磨きこまれてつややかに光る階段。

 

豪華ではないが、そこここに細工があって、往時がしのばれる。

きしんだり、たわんだりしている建物だが、丹念にお掃除されている。

 

いとおしくなって、思わずなでてしまう階段の飾り。

 

本日のお部屋「太陽の間」。

3階階段上がってすぐ。

左は共同の洗面所で、奥に共同のトイレが。

 

踏み込み。

ここにも細工が。

次の間付き。

 

お布団が敷かれていた。

毛布、掛け布団2枚。

夜はかなり冷えるのだろう。

 

おこた付き、8畳。

造りつけのタンス。

100円入れるテレビ。

 

窓の外の景色。

エプロン姿の女将さんがポットとお茶セットを持ってきてくださる。

朝夕のお食事時もお食事後も、こまめにポットと灰皿を変えてくれた。

 

4階はもう使っていないのかも。

階段の上はふさいであった。

木の部分はどこも磨き込まれてぴかぴか。

お風呂は、2階から階段をおりていく。

かなり急な階段で、手すりにつかまり慎重に。

 

 

ガラス戸を開けて、またおりる。

右に男湯、左に貸切の小風呂と女湯。

 

人ひとりやっと、の通路。

手前小風呂、奥が女湯。

 

札をかけて入る。

 

戸を開けて、また下におりる。

幅1メートルほどの洗い場。

3つのうち一番ぬるそうな左のお湯をかけ湯して体を洗う。

 

あちー 

  あちちっ ちっちっち…

 ちちっ…

      … 

   くっ…

 

 ……

 

いい〜〜!!

  でも熱い〜!!

湯気は一番高い窓から出ていく。

  熱い〜〜!!

    隣の女湯に行こ!

 

頭の中で<このまま上がって部屋に戻れ!>という声がしたが、いやーん!隣の風呂に行くのだ!

バスタオル巻きつけ、服を抱えて女湯に突進。

若いお嬢さんは、けしてこんな真似してはいけませんよ〜

これはね、とっさの状況判断が俊敏にできて心臓が丈夫なおばさんにのみ許される行為なのです!

なぜかって?

おばさんになれば分かります!

 

あらま… 浮き輪。

それはともかく、こっちはかなりぬるくて、私には適温。

おそらく朝、最後の人が入ってからかなり時間が経っているかと思われる。

 

実用? 飾り?

 

小風呂で体が赤くなったのでありがたい温度である。

かき回すとますます白く濁る。

 

お湯は溢れて、津波のように排水溝へ。

 

こういう木の栓。

一條の溝が切ってあり、栓をしてもそこからわずかにお湯がかけ流される。

 

栓に巻いてあるタオルをちょっとはがしたところ。

へんな想像しないようにね。

 

しばらくすると、さすがにもうちょっと温かくしたくなったので、栓を取ってみました。

とぷとぷとぷっと熱いお湯が流れ出し、そして一気に湯船に音もなく落ちてくる。

むこうから熱い新鮮なお湯が押し寄せてくる気持ちよさ。

目をつぶってうっとりとしてしまう。

 

目をあけてみると、さっきまでの、眠っていたようなお風呂場とは何か違う。

いや、同じ風呂場には違いないのだが、何かこう… 変化… 

立ち上る湯気、熱いお湯、そして何かが目覚めたような…
ただならぬ気配…

眠れる獅子を起こした?!

どんどん熱くなっていくお湯とともに、穏やかではあるが、湯気の向こう、炯炯とした瞳に見つめられているような気がした。

 

10分も入っていないのに…

  尻尾を巻いて退散。

    汗が止まらない。


まだ誰もいないからおじさん風呂ものぞこうっと

 

あ〜 広〜い!

女湯の4〜5倍の広さの脱衣所。

   あ”ーーー!!

     あ”ーーー!!

   おじさん風呂のほうが                                          
   広くて大き〜い!!

 

 

あ、こっちにも浮き輪がある〜

おじさん風呂のほうがいいー!! 

こういう男尊女卑の見本みたいのは、ゆるせ〜ん!!

 

 

しかしさすがにこの状態では入りたい気は毛頭おきず、汗だくで階段をあえぎながら上り、もう1階上り、部屋のこたつに入ってスポーツ飲料をガブガブ飲み、そして動悸がおさまるまで暫くかかった。


これはまあ… 

  なんというお湯だ!!

 

汗が引きやっと動悸がおさまると、もう体はさめていた。

まだ明るいので、もこもこ着込んで散歩に。

細い路地を下り、写真の真ん中の赤い屋根の向こうは湯畑。

 

観光客がいっぱい入っている「白旗の湯」共同浴場。

将軍様お汲み上げなんですって。

天上びともこつじきも、お湯の中ではみな同じよね〜

どっちかっていうと庶民のほうが痩せてて筋肉質で、フィジカルエリートだったんじゃないかしらね〜

 

饅頭屋のおじさんが鼻先に突き出す饅頭をかわしながら、「西の河原公園」まで歩いてみました。

 

さすがに冷えてきて浴衣姿は少ないけど、ちょっとそこまで、の距離で自然も楽しめお土産も買える、というのはいいものです。

日本語以外もちらほら聞こえてくる。

 

「高砂屋」夜の玄関。

 

冷えたのでまたお風呂に。

やや白濁がうすくなっている。

飲んでみると、もちろん酸っぱく、そして飲んだあと、しぶみ、というか苦み、というより…

えぐみが口の中に残る。

う〜ん、いいお湯だよね〜

また栓を抜いて、今度は長湯せずにさっと出るからね!

 

出る前に、キティちゃんが目にとまった。
置いてあるんだから、一応試したほうがいいかな?ってんで、いろいろやってみました。

結論として〜、これは飾りね〜

しかし、余計なことをしたものだ。

性懲りもなくこんなことをして、上がったらまた汗だく!

動悸激しく階段ハーハー、こたつでぐったり。

いやはや、なんというお湯だ〜

晩ご飯。

持ってきたお鍋に点火してくれる。

運んでくれた女将さんに
「だいじょうぶですか?」と聞かれ
「だいじょうぶです。けど、あのお湯インパクトありますね〜」

 

 

具沢山のお味噌汁。

もう、目からおなかいっぱいになりそう!

 

温かいフライ。

イカとうずらの卵。

おいしい。

これとご飯で充分なくらい。

 

あっつあつ茶碗蒸し。

中に鶏肉、エビ、かまぼこ、銀杏などがたくさん。

 

カレイの煮付け。

一皿一皿の分量が多く、私には大変!

 

味付けは濃くなくて好ましい。

親戚の家でたくさんお食べ〜と言われてテンコ盛りにふるまわれている感じ。

ホワイトソースであえたカキ、鬼ガラ焼きのエビ、山芋の千切り、苦しい〜 もう無理かも〜

 

あ!鍋忘れてた!皿状の浅い鍋かと思ったら、箸がずぶーっと奥まで入り…

えー!! 何が入っているか点検。

豆腐、鮭、鱈、エビ、ワタリガニ、つみれ、エノキ、シイタケ、エリンギ、シメジ、しらたき、白菜、ねぎ… まだあるかも。

この鍋、怖いよ〜
思わずこたつに突っ伏してしまいました!

申し訳ないけど蓋を閉めさせていただき、お食事終了。

 

夜はチャッと入って素早くチャッと出てお布団に。

重いから掛け布団トンネル状にしつらえてゴロゴロ。

眠れないのでさっき酒屋で買ってみたビールなど。

ヴァイツェンとはいえ、軽いだけで特徴なし。

なぜか酔いもしないので100円投資してテレビなどボーッと見ながら、気がつくとあのお湯について考えていた…

 

カラスの行水ができない私としては、これでもそうとう慎重に入っているのに…

短時間で、本能的に早く出なければ、と思う。

階段をおり、1階に行き、またおり、風呂場の戸を開けて、またおりる。

あの構造。

狭い風呂場。

湯気抜きの高い窓は全開、しかし湯気は塊となって重くゆったりと漂う。

極楽館の脱衣所にも、ここにも書いてある。

「湯気が入りますから、戸は必ず閉めてください」

ああ… あの湯気…

下の下までおりていき、湯口は一番低いところにある。

そこから溢れる熱いお湯から立ち昇る、濃厚な蒸散物。

お湯だけでなく、吸い込む湯気もまた濃厚なのだった…

街中が卵の腐ったようなにおいの那須と違って、草津では湯畑の前でも、あえかな温泉臭がする程度で、気にも留めていなかったが、このエリアの大気そのものが温泉の要素に満ち満ちているのだ…

湯治というのは、なじんで知り尽くした宿とお湯を自分のものとし、自身でカリキュラムを作って行う作業なのだ。

私のお尻はまだ青い。

 

 

 

朝もチャッと入って、朝ごはん。

大きな卵焼き!ヨーグルト&乳酸飲料!

 

かつ生卵!

具沢山のお味噌汁。

 

卵2個分はあるよ〜

大きなタラコ!

 

りっぱな鮭1切れ!

 勘弁してくださ〜い!

  多すぎ〜 泣!

安い宿泊料なのに、出しすぎ〜!

 

朝食後はもう8時半、お風呂に入れないことは分かっている。

2時間のゆとりをみないとだめだと思う。

しかしこのまま帰るには忍びなかった…

いいこと思いついた!!

服のまま風呂場におりて行き、色あせたケロリン桶をひっくり返して座り、足湯をした。

朝のお湯は優しい色だった。

私の浮ついた観光気分を一蹴し、しかし湯治の魅力を垣間見せてくれたお湯だった。

「互角に入れるようになったら、また来ます」

10時、名残惜しみつつ、宿を後にした。

 

もうすぐ草津に冬が来る。

雪が降る前に、あちこちで突貫工事をしていた。

旅館の温かい排水を利用して、道路の雪を溶かす配管工事だそうである。

 

 

空気がぴりっとして、手がかじかんだ。

そう、冬こそ草津の真髄だろう。

また来よう。

 

次に泊まる宿を下見。

 

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5.

 

   だいたい決まったかな〜





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