神奈川県 中川温泉 蒼の山荘  2004年4月25日(日曜日)泊

 

1人泊@1万2000円

肩こりがひどくて、吐き気がする。そんなふうに目覚めてお天気が良かったら、これはもう温泉しかない。
連休前の日曜、ぜったい空いてると前々からめぼしを付けていた、神奈川県 中川温泉・蒼の山荘。
電話すると、宿の主人というよりは、八百屋か肉屋みたいなおじさんの声で「本日ですか? しばらくお待ちください。え〜、大丈夫です。お1人、平日料金で2食付き1万2000円です。」

ここは、ネットの大手旅行会社に登録してて、口コミの掲示板を見ると、評価まっぷたつの宿である。
「静かでくつろげた。お食事が良く、お風呂も良かった。安くて良かった。源泉のお湯が良かった」等の好評価と、「**にゴミがあった。**はホコリだらけだった。隣のベランダはきれいなのに、自分が泊まった部屋のベランダは枯葉だらけ。**の容器は空だった。お風呂は岩がヌルヌルして危ない。露天に電気が付いていないので、付けたらどうか。食事は特徴なく、もっと工夫しては」等の、悪評、指摘・提案、改善要求である。

今回の私は、風呂さえ良ければそれでよし。
 

 

小田急線急行で新宿から1時間22分

新松田駅

 

古いバスの時刻表などをネットで見て信用して失敗

本数が少ないので、1時間20分も待つはめになった

 

バスのドライブは快適

時速40kmでゆっくり丹沢湖を巡り、いい景色

お天気が良くて口笛吹きそうな運転手さん


 

50分ほどで中川温泉入り口に到着
バス停脇のアーチ
ゆるい坂を下りていくと、点在する宿が8軒
 

徒歩5分ほどで、
本日の宿へ到着

 

 

ロビーは暗い

左手にあるフロントで電話の主らしきおじさんから「内金を」と言われて、全額支払う

「お風呂は6時から夜11時までです。夕食は6時、朝食は8時に大広間で」

ハイハイ

 

靴のまま2階にあがり、おじさんはパチパチと廊下の電源など入れていく

本日のお部屋

廊下がL字型になっていて、
右・洗面&トイレ、左・8畳和室

 

電気ポット、お茶道具、冷蔵庫

栓抜きがない

 


 

洗面台

男性用アメニティのみ
“ビジネスプラン・@8000円”というのがあって、そちらを意識してのことかしらどんなビジネスマンが来るのであろう? 
夕食が焼肉とかトンカツ、らしい
 


 

トイレはウォームレット

やや狭め
 

 

和室はこんな感じ

ちゃんと写る小さいテレビ、100円入れる金庫あり

テーブルの上に急須、湯飲みと、最中が1個置かれていた

食べなかったけど

 

窓の外は、山

そしてかすかに瀬音

鶯の声

うん、来てよかった

 

お風呂よ〜 

正面、男湯

左階段を上がって女湯

翌朝の脱衣所

 

このときは撮れなかった…

なぜかといえば…

引き戸を開けて驚いた
団体の立ち寄り湯?
脱衣カゴが5〜6個床に並び、で
かいトートバッグが2個、その中には見慣れない紙のようなものが
衣類の入った脱衣カゴにはタオルもかけておらず
な、なんと、その上に無造作
に転がっているのは…
紙おむつ


 

これは翌朝のお風呂の戸を開けたところ

なんじゃこりゃー… 
戸を開けて、茫然とした…
洗い場の床には一面におもちゃが散乱し、そして!あろうことか!!湯船の中に
ビニールプールが浮いていた!!!
「あ〜どうも〜」などとつぶやきつつ、2人の母親はおもちゃをかき集め、ビニールプールをひっぱりあげ「**ちゃん、こっちよ〜」5〜6人大挙して出ていくのかと思いきやドアを開けて露天に…

ろ、露天に行くのかー!!(泣)
 

 

仕方がない

ゆっくりと体を洗い、髪も洗い、内湯に浸かる

40度くらいの源泉とのことで、ぬるく、気持ちいい

お湯もザーザーとほとばしる

しかしね〜いつまでのさばるのだ、あのおむつ軍団…

宿泊客の年若い女性が入ってきて、彼女もガラス越しの露天を気にして見やっている

当然脱衣所の有様は分かっているわけで〜
 

散歩する

 早く帰れ〜

 

ここは年長の私が先陣を切るしかないので、露天に向かう

ううっ!!

露天もぬるめで心地よい

山の緑は美しく、日は高く、お湯はキラキラと光り…

そして目の横に浮かんだビニールプール、前をぶかぶかと通っていくアンパンマンの人形、プラスチックスプーン…

目をそらす

もう1人の宿泊客も意を決してやって来たけど、おむつ軍団は動じる気配もない

彼女は目をつぶり、口をきゅっと引き締め、首までお湯に浸かって、長期戦の構え

「こういうことができるところって、あんまりないのよね〜」「ほんとね〜、温泉のお湯がいいとこってないものね〜」「どういうのがいい温泉なの〜?」「あのね、汗が出て喉が渇くとこよ〜」

聞くに堪えないので、出る!!
 

 

吊り橋

渡ると町営の温泉があった

川は、水量がなく、澄んだ水が僅かに流れるさまが痛々しい

この地を荒らした人間の節操の無さを思い知らさせる

「お〜い、片づけろ。帰るぞ!!」父親が子供にどなっている

早く帰れ〜

左上、本日の宿

 

部屋に戻って窓を開けてみると、露天からはまだキャーキャーという声がする

うううっ!!

 

 

夕食になってしまった

庭の見える1階の大広間

20〜40代のカップルが4組と私、計9人


ついたてで仕切られたテーブルで…

 

見た目、食欲をそそる努力をしている

農家のおばさんらしき人が「陶板焼きはタレを付けて召し上がってください

そこのマッチで火をおつけください」

ハイハイ

ぶこつな働き者の手で示してくれる

こういう手は、好きだ

 

鮎かワカサギかよくわからない魚

山芋、ししとう、かぼちゃなど

 

お刺身、普通

 

酢の物は氷頭なます
これはパスね

デザートはちょっと味が不明

味はね〜、じつは気もそぞろだったので、いまいち集中できず、夜中におなかがすかないようにパクパクッと食べた

まあなんというか、ソワソワする私の味覚に注意を喚起するものはない

 

陶板焼きもまずくはない

この際どうでもいい

背後で「おいしいね」「けっこう品数あるわね」などと言ってた

暗くなる前に、なんとかあの露天に〜

お茶もそこそこ…

風呂よ、風呂!


 

部屋にすっ飛んで帰って、風呂よ〜、まだいたら放り出すよ!
いなかった
しかし驚いたことに先客がいた
食直後に入るのは私くらいかと思っていたので驚いた
内湯にゆったりと浸かっているそのおばさまに、深い敬意を払って会釈し、私たち
は共通の思いでほほえみを交わし合い、私は露天に…
 

 

内湯のかすかな明かりのみ

おむつ軍団退去直後で、お湯はあまりきれいじゃないのかも

しかし人間の感覚などいい加減なものである

殺虫剤、殺藻剤、芳香剤のケミカルまみれのお湯に浸かって「清潔で気持ちよいお風呂」を満喫した後、唯一、塩素不足でレジオネラ菌にやられて死んじゃうことだってあるだろう

暮れていく山と、静けさと、月が出て、星がひとつ、またひとつ現れてゆくさまを見ながら、ゆったりと、何時間でも入っていられそうなお湯である

ラグジュアリーなひとときだった

 

 

夜11時までなので、10時にまた入って1時間

貸し切りであった

 

夜の足

 

窓の外の景色

朝6時半


 

早朝の露天
山のひんやりした空気の中、また1時間入る
もうしばらくすると、ここに日差しが入ってくるはず
 

 

柵がキケン?

よくわからないが、キケンと書いてある

本日のお風呂の友、みみちゃん

 

早朝の内湯

外の緑が美しい


 

昨日と同じ庭の見える広間で朝食
再度気もそぞろ
朝日の当たるお風呂に入らねば
 

 

煮物の野菜は、私もよく使う冷凍

卵焼きがおいしかった

大根おろしはすごくからい

蒲鉾とわさび漬けのあえもの、お風呂と同じ温度の味噌汁、実は
かぶ

グレープフルーツがジューシーでおいしい

素早く食べてお風呂へ〜

 

洗い場

カラン、シャワー5カ所ほど

まあ〜!
うわ手がいた!
1人は出ていき、もう1人は内湯に…

食直後に混む、というめずらしいところね〜


 

内湯も日の光が入って、キラキラ輝く
ph10.2という高アルカリ泉らしいが、循環のようで内湯はわずかに流れていく
お肌すべすべ、というより、入っているとキシキシ感がある
バリバリの肩こりはすっかり解消
 

 

また貸し切りとなり、気持ちの良い露天で手足を伸ばし、山のおいしい空気を胸一杯吸い込む

朝の足

 

 

お湯の量は豊富で、無色透明、きれい

…ん?? 

なんか踏んだの

ぶにゃっとして、そのうえザラッという感じ

すごく気持ち悪い

そういえば昨日から何回か感じた…
勇気を出して足の下からつまみ上げる

と…

 

スポンジの魚

おむつ軍団の置きみやげだ! 

私はひと気のない庭に向かって投げ捨てた!

怒るよ、おばさんは!

ということは、宿のおじさん、昨日お掃除しなかったね、このお風呂!


 

鶯がのびやかに鳴いていた

オシメーズよ、君たちに罪はない
あの非常識な母親達は年金がもらえないと言って騒ぐ程度であろうが、君たちの未来は暗い
絶望的に
戦争と食糧難、エイズ、サーズにやられ、遺伝子組み換え大豆が原因の奇形が起こり、生殖能力はなくなり、滅亡へと向かう…
幼い日の、温かなお湯の記憶に思いを馳せながら

おばさんは許す…
 

 

ほとんど眠れなかったけど、肩こりも治って爽やかである

山の空気は体をリフレッシュさせる

 

お風呂はとても気に入った

ダサイ小田急線急行82分がちっとつらい

帰りの電車では、目の前に女の子のおへそがあった

おばさんにおへそ見せてど〜するの〜

目をつぶると魅力のないアナウンスが聞こえる「つぎは〜、え〜び〜な〜」とか

 

だがしかし、JR新宿駅の雑踏の中に立ったとき、ターミネーターのごとく思った

おむつ軍団の来襲のない時期、すなわち給料日まえのウイークデー、目にはサングラス、耳にはヘッドホン、片手に文庫本など持ち、プロテクトを完備して
「 I'll be come back !!」



神奈川県 中川温泉 蒼の山荘

 



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