長野県 蓼科高原

オーベルジュ つつじとかえで

2004年11月20日(土)

離れ<かえで>3人泊
@2万1000円(税込み)

 

「あのね、1週間前に行きたい!って言っても、人気のあるとこは予約取れないの。

山菜の天ぷらとヤマメの塩焼きで我慢しなさい」

お嬢2、首をぶんぶん振って
「いや〜ん! お風呂はよくなければだめだけど、お食事はとってもよくないければ、いや〜ん!」

「5万円出す?」

「…出さない…」

「じゃあ無理!」

「いや〜ん! 私が仕事あるのにさっさと白石蔵王行っちゃって、お風呂もよくて〜お食事もとってもよくて〜安くって〜すっごくよかった〜って何度も言ってるくせに〜」

「そんなとこたくさんあるわけない…」

「ひど〜い」

「それなら… ここなら、どだ!」

「…いえ〜す! ここならOK!」

中央本線茅野駅からバスで50分ほど、「ピラタスロープウェイ入り口」で降りる。またしても食いしん坊トリオ。

道から小高い丘に向かって手造りの階段を登る。

 

 

紅葉はすでに終わってシーズンオフ。

 

電話を入れたら展望風呂付きの離れ、すぐ取れた。

イケメン、お嬢2、私とも、オーベルジュは初めて。

特にお嬢2は「一度オーベルジュに泊まりたかったの!」

メールで何度かお尋ねすると、フレンチ、わけてもお魚料理にウエイトを置いていらっしゃる。

こんな山の中でお魚料理!

なんとも楽しみである。


本館はベッドルームだが、出来立ての離れは和室。

 

 

専用の通路を通って。

 

 

 

 

 

玄関は1カ所。

入ると左右に部屋が。

右 <つつじ>、
左 今回の<かえで>。

 

さんさんと光が入る板張りの部屋と4畳ほどの和室。

板の間にはホットカーペット。

炭が熾きていた。

背もたれなしの、ちょっと床から高さがある変形座椅子みたいなものがあって、座ると足がしびれなくていいんだけど、しばらくすると寄りかかりたくなる。

結局使わなかった。

ホットカーペットにゴロゴロ。

3人だと、ちと狭い。

 

テラス

インフォメーションを読んで室内は禁煙ということがわかった。

  ううっ… 

    昼間はいいけど…

 

コーヒーメーカー、挽いてあるコーヒーの粉、お茶、紅茶のティーバッグなど。

電気ポットでないお湯のポット、コーヒーのための水のポットを持ってきてくれた。

 

なかなかステキな引き出しの中に、浴衣、タオルなど。

 

冷蔵庫

 

最新式のウォシュレット

 

洗面台。

右がトイレ、左風呂。



風呂場  左にテラスへのガラス戸が、、、

 


 

やや熱めの、無色透明なお湯、かけ流し。
今年の7月にできたばかり、檜の香りがたちこめて、なんとも爽やか。
山の風景を見ながら、2人ゆったりと入れる。
 



ガラス戸は開閉自由で、夜はかなり冷えたので閉めて入る。

 

 

湯上がりはテラスでビールなど。

夏はホントに気持ちいいだろう、きっと。


 

 

本館のお風呂へ。

男女別、24時間。

洗面台1つあるだけの、脱衣カゴしかない脱衣処をあけると、内湯の向こうに露天が。

オーバーフローしないで、内湯のお湯を露天に通しているようである。

 

ドア方向


 

露天。
気持ちよいが板張りで景色は見えない。
このお風呂だけだと、離れのお風呂がいいだけに、ちょっと寂しい。
でもお食事がメインで来る人はいいのかも。

 

ダイニング

 

6時半にお食事

 

正面フロント、左にお風呂、右にダイニング。

 

お風呂前の自販機

ソフトドリンク160円、ビール300円。

 

フルコースのカトラリーにお箸が添えられたセッティング。

イケメン、ワクワク〜。

 

前菜

自家製生ハムと洋ナシ、ワカサギとイクラ、アンコウの肝・わさび添え。

 

自家製の温かなパンが4種類出されて、これがとてもおいしい!

あつあつのブイヤベース風魚介の一皿は、手長エビ、身の厚い金目、鯛、ぷりぷりのイカ、アサリなどがたっぷり。

おいしいスープにパンを浸して…

「写真撮らないの?」

…気がついたときは、エビとアサリの殻しか残っていなくて…

殻、撮ってもねぇ…

 

黒鯛とアンコウの肝、松茸添え。

グラスワインの白、甘口とシャブリ辛口の2種類のみ、シャブリをお願いしたら、案の定ブルーチーズに合いそうな味で、ちょっと、ううん…

ここはスッキリ華やかなシャルドネなどでいきたかった。

 

大根の薄切りを取ると手前に松茸が。

締まってはじけるような黒鯛の身と、こってりとした肝がからまり、酸味のあるひかえめなソースが松茸の香りを損ねることなく、それぞれの舌触りと食感が際立つ。

 

牛肉の赤ワイン煮。

ほろっと崩れるくらい柔らかく煮込まれ、ほのかにワインのエッセンスが香り、ずっしりと食べ応えがある。

 

通常はここでデザートとなるのだが…

今回イケメンの誕生日プレゼントとして、もう一皿肉料理をお願いしておいた。

米沢牛サーロインのタタキ、ラズベリーソース添え。

私はもう食べられないので、一切れ残してすべてイケメンの皿に。

 

先ほどの肉とまったく違う味と香り、香ばしくローストされた旨み、ダイナミックに“肉”そのものの味わいが口の中に広がって、甘酸っぱいソースがそれを引き立てる。

火を通した大根、野沢菜、ナスがあっさりと。

フルコースのあとに、600gの牛肉が、ちゃくちゃくとイケメンのおなかに…

よく入るよね〜。

タタキを制覇したお嬢2も、デザートまでがんばる。

この2人は、ふだんは大食いでも贅沢でもない。

ここぞ!というときに見せるこのバイタリティーと旺盛な好奇心には、いきいきとした生命力が感じられて気持ちよい。

 

 

デザートは、リンゴの味を活かして甘みを抑えたパイ。

食後にふさわしくバターたっぷりのパイ生地もごく薄い。

栗のムースはかなりラムが効いていて、充実感がある。

ここはタバコが吸えたので、じつに幸せな締めくくりとなった。

 

イケメンおなかをさすりながら夜10時にご就寝。

お嬢2食休みの後お風呂にじっくり入ってから布団に。

「あっ!」
「なに?」
「敷布団1枚なの… マットレスないよ… 畳を感じる… 明日からだ痛いかも」



朝は、久方ぶりに霜柱を見た。

 

山はもう冬の気配。

張り詰めた空気がおいしい。

 

朝日の当たるダイニングで朝食。

昨夜、朝食は和食か洋食かと聞かれて、おいしいパンを食べたいので3人とも洋食に。

 

今朝は紅茶。

 

サラダの上にのったスクランブルドエッグ。

自家製らしいベーコンが。

 

味わい深いポタージュスープ。

 

作り手の人柄を偲ばせる、優しい味のおいしいパン。

 

料理というのは、感性と経験の瞬間の合体のようなところがあるが、パン、ワイン、日本酒のように、菌類とのお付き合いをしてのちに出来上がるものには、作り手の人と成りそのものがにじみ出るような気がする。

 

いつか突然、このパンが食べたくて、飛んでくるかもしれない。

 

搾りたてのフレッシュオレンジジュース

 

昨夜の重量感溢れたお食事も無事消化している2人は、なんなくこなす。

 

冬に向かってけなげに咲くのバラの前で。

セルフポートレート。

 

東京のレストランをやめて、数年前にこの地にオーベルジュを建てたそうである。

離れは今年できたばかり。

オーナーの理想と現実とはまだチグハグなところがあって、思い入れが先走り、いま現在居心地よく素晴らしいとはいえないけれど、時とともにそのかたちに近づいていくであろうことを予感させる。

成熟していくのが楽しみである。

 

駅舎はどこも同じ風景。

見落としてしまいそうなところに、ひっそりとかつての駅の名残が掲げられていた。

いい字であった。

 

特急に1駅乗って上諏訪駅に。

片倉館正面。

 

玉砂利が敷かれた深い立ち湯に入って、お嬢2と思わず「泳ぎた〜い!」と叫ぶ目の前には<遊泳禁止>の注意書き。

 

200円払って休憩室に入ると諏訪湖が見渡せる屋上に出られる。

 

 

 

上諏訪駅構内の足湯。

見るだけ。




おいしいお食事と檜の香るお風呂に、またまた満足満足、の3人でした。

 

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