宮城県・遠刈田温泉

リゾートイン ザオウメッツ

2004年10月16日(土)

休日前料金 3人泊
@1万5165円(税込)

酒豪のお姉さまとすれ違うたびに、「ね、また行ったんだって? 私はいつ行けるの? それだけが楽しみでつら〜い仕事を耐えてるだから」
え〜っと… それぞれ傾向が違うから、十羽一からげでまとめて団体で…ってわけには。
それは私の趣味でなし。
なんだかツアコン・ボランティアみたいになってきたわね〜
「10月にお連れしますわよ〜」
「嬉しい! バツいちのまちこも誘うわね!」
そーね、2人で酒盛りやってください。

 


東北新幹線・白石蔵王から遠刈田温泉までバスが出ているが、宿にメールしたところ、仙台駅からの送迎を往復500円でしているとのことで、お願いした。

東京から仙台まで、新幹線、最速1時間41分。
速いよね〜

酒の心配をするお姉さまを、仙台駅構内の酒売り場にテキパキと案内して「浦霞」1本抱えさせ、かまぼこを見つめるまちこをとっとと歩かせて、1時ジャストに宿のマイクロバスに乗り込む。
 

 

乗客8人。
こがね色の秋の実りの風景の中を1時間、すてきなドライブであっという間であった。

広大な別荘地の中にある。

小さなミュージアムのようなお洒落な外観。

 

エントランス

 

左手にフロント、右手にはダイニング

 

正面ガラス張りのラウンジ

窓の下には川。

 

入り口方向

 

ダイニングのドア

いい絵がたくさん掛けてある。

各国の名窯のコーヒーカップのコレクションなどが飾られていて、オーナーの好みがうかがえる。

 

1階の廊下

正面左に2箇所のお風呂。

川に沿って細長い造りになっている。

川のサイドに部屋が。

 

今回2階の3ベッドルーム。

和室もあるが、せっかくホテル形式なんだからベッドの部屋に。

じつは私は2ベッドルームの感じのよさそうな屋根裏部屋に泊まりたかったのだ。

いつかきっと…

 

両サイドの窓を開けると、真下に川が。

 

洗面台

 

ウォームレットのトイレ

 

クローゼットの中のアメニティ。

浴衣ではなく作務衣形式の上下と、袖なしの羽織りもの。

 

クローゼット下の冷蔵庫


 

2箇所のお風呂は時間で男女交代。
掛け流し。源泉だが100度近いから、加水しているかも。
私好みの、分相応、小ぶり。豊かに浴槽のふちを溢れ、流れていく。リラックスできる、いいお湯である。

お姉さま高血圧、まちこは別名<カラスのまちこ>で、2人ともいつもあっという間に出て行くのだが…

「どうしたの? 珍しく長く入っているのね」
「このお湯、すごくいいの。これなら私でも長く入っていられるわ」
「私、こんなに長く入ってるの初めて!お湯の感じがとってもいい」
 

 

まちこは四万温泉好きで、しょっちゅう行っているが<カラスのまちこ>で通している。

2人に合ったお湯だったみたいで、よかった〜


 

上がったあとは下の川まで散歩。
「にごり川」という川だそうで、水が白濁していて岩が変色している。
成分、濃そう。
 

 

ホテルの敷地でガガガガっとやっていて、何なの、あれ? 

コンクリートミキサーまできている。もしかしてお風呂増設?

従業員の方にお尋ねしたら「2箇所のお風呂では、自由にお入りになれないので、もう1箇所作っております。ご迷惑おかけします。11月には完成しますので」

ええっ〜!! メール2往復してるんだから、ひとことあってもいいのに〜…

できてから来たかったよ〜


 

秋の気配のいいかんじの露天。
湯口からかなり熱いお湯がいったん湯だまりに落ち、そこからお風呂に流れていく。
 

 

ちょうどいい温度に調整されている。

掛け流し。

3人入るとかなりの勢いで流れ出ていく。

 

宿泊客はそうとういるはずなのに、貸切状態。

まちこ曰く「シングル美女3人旅だね〜」

バツいち、あんど未亡人2人の自称美女トリオは、気兼ねもてらいもなく、気持ちよいお風呂で長々と足を伸ばした。

お食事

ダイニングにセットされたお箸。

蔵王メッツハウスワインの白を、ボトルでお願いした。

 

 

「海の幸のカルパッチョ」

マグロ、エビ、タコ、ハマチなどと野菜類。

上品な酸味が食欲をそそる。

 

「秋の味覚 茶碗蒸し」

きのこ、栗、銀杏、三つ葉など。

するすると入ってしまう。

 

「帆立ベーコン巻き 根セロリのピューレ」

カラリと素揚げされた玉ねぎ、サツマイモ。

肉厚の帆立貝柱とカニ肉の滋味。

そして揚げた野菜の香ばしさとが、ソースを介して一体となる。

 

とろりとした「マッシュルームポタージュ」。

シンプルな中に、いきいきとしたマッシュルームの香りが満ちていた。

 

「カサゴのポワレ 黄ニラのソース ゴボウのフライ添え」

身の締まったカサゴ。
歯ごたえを残しつつも、硬すぎず、ちょうどいい食感で淡白なカサゴの味を引き立てるゴボウ。

 

「ソースにからめてどうぞ」と添えられた自家製と思われるフランスパン。

天然酵母を使っているようなもっちり感があるのに、軽くきめこまやかな焼き上がりになっていて、いつもだったら食べないところをおいしいソースをからめて、思わずいただいてしまった。

 

箸休め「リンゴのシャーベット」

あえてざらざらと目の粗い氷のシャーベットにしたのであろう。

リンゴの香り、ほのかな甘さと、氷の口どけ感が、作り手の思いやりを感じる。

「さあメインに行く前に、ちょっとお休みしてリフレッシュしてから、おいしく最後まで食べてくださいね」

 

「牛フィレの和風ステーキ」

まるで家庭の煮物のような、コンニャク、里芋、ゴボウ、ニンジン、レンコンなどの根菜類の上に、ステーキが載って出てくる。

このときだけカトラリーが添えられる。

同じ素材を使っても、なんという違い。

 

そして、お茶漬けが…

マグロの佃煮、梅干し、熱い出し汁をかけて。

さらさら、すうっと、喉を通っていく。

香の物も嬉しい。

 

「ゴマ風味のブランマンジェ シャーベット添え」

軽く焼き上がったビスキュイもゴマが付いていてバターの薫り高く、ねっとり感のある爽やかなシャーベット、洋ナシのコンポート、ブランマンジェのゴマの風味が、ワルツを踊る。

  この小さいお皿の上で。

            口の中で。

 

上質のカップでコーヒーが出される。

私たち3人は幸せなため息をつきながら、そそくさと席を立ち、部屋に向かった…

 

パーフェクトなお食事!

でも、たったひとつ欠けているものが…

そう、たばこよ、たばこ!

できればコーヒーはお部屋に持って行きたかった。

3人とも心ゆくまでくゆらした後、誰ともなくベッドにもぐりこみ、幸せな牛となって3時間ほど眠ってしまった。

「モ〜〜〜!」

 

また貸しきり状態の夜の露天を満喫した後、まちこは「私、寝る!」

ん? お姉さまとの酒盛りは?

食事時以外ほとんど飲まない私はポカリスウェットでお姉さまのお相手を。

縁あって今回の旅行となった。

年はあまり違わないが、未亡人歴は彼女のほうが先輩である。

お互い芸術家の夫を持って、苦労したのよ〜 

振り返れば、連れ合いとの怒涛のような三十数年間。
どこかで決意して自分の人生を無にして、捧げたと思う。
私自身のために。
晩年の難病の発病。
車椅子での完全看護。
自分のほうが先に逝くか、と思い続けた日々。
ある日「お役御免にするよ」というように… 
ふうっと先立っていった。
まあ、少々ご不満はあるかとも思いますが。
あなたと過ごせて、私は悔いなし。

彼女の思いも同じであろう。
「おいしいお酒だった。いい話もできたし」

 

朝のダイニングは、焼きたてのパンの香りに満ちていた。

 

 

オレンジジュース、ミルクはお変わり自由。

 

プレートに載った3品。

具沢山のスープ。

 

温泉玉子、ソーセージ、きのこのシチュー。

 

サツマイモ、アーモンドぱらり。

紙のように薄く揚がったパリパリのベーコン。

 

「テラスでデザートを召し上がりますか?」と聞かれて、薄着でちょっと寒かったけど。

 

おなかがいっぱい…

でも真ん中のヨーグルトを食べたら、すごく心地よくフルーツも食べられた。

 

押し付け型の料理自慢、ではなく、おいしく最後まで食べられるよう、食べる人間の舌と胃袋とコンディションを考えてくれている、優しい、思いやり深い、おいしい料理であった。

斉藤克美料理長、ありがとうございま〜す!!

 

テラスで冷えたのでお風呂に。

光が溢れる内湯。


 

「製作中のお風呂にも入りたかったよね〜」
  「違うシーズンのお料理も食べたいわね〜」

                          結論!! 「また来よう!!」
 

 

チェックアウトは11時なので、よく晴れた林の中を散歩。

空気のおいしさをしみじみと味わう。

 

歩いて2〜3分のところに源泉が。

前に小さい桶があって高温のお湯が溢れ出ている。

宿で温泉玉子を作る道具を貸してくれるとのことであった。

散歩に付き合ってくれたおとなしい犬。

ホテルで飼われているのであろうか。

かわいい首輪をしていて、ホテルに戻ったら、「もう帰っちゃうの?」というようにいつまでもじっとこちらを見ている。

 

 

1泊ではもったいない…

連泊したい宿であった…

 

だけど「もう帰るのか… また来たいね〜」がいいのよね。

大富豪でお金も時間も気にせず好き放題であったら、こういう喜びは味わえないよ、きっと。

 

仕事でミスをして、落ち込んでいたらしいまちこちゃん、大宮で降りるときに、私の手をぎゅぎゅっと握り締めて、

「すっきりした! すごく良かったよ〜! また次も誘って!!」

上野で降りるためリュックを背負う私を見上げて、お姉さま
「あの、私まだ雪見のお風呂って入ったことないのよ〜」

最近は帰ってもお出迎えなしね〜

「あ〜 やっと帰ってきたぜ」
「ほんとだ、早くトイレの掃除して!」

食っちゃ寝、食っちゃ寝、してたくせに〜

すぐ掃除しますですよ、はいはい。

 

 

宮城県・遠刈田温泉 リゾートイン ザオウメッツ

 

 

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