また貸しきり状態の夜の露天を満喫した後、まちこは「私、寝る!」
ん? お姉さまとの酒盛りは?
食事時以外ほとんど飲まない私はポカリスウェットでお姉さまのお相手を。
縁あって今回の旅行となった。
年はあまり違わないが、未亡人歴は彼女のほうが先輩である。
お互い芸術家の夫を持って、苦労したのよ〜
振り返れば、連れ合いとの怒涛のような三十数年間。
どこかで決意して自分の人生を無にして、捧げたと思う。
私自身のために。
晩年の難病の発病。
車椅子での完全看護。
自分のほうが先に逝くか、と思い続けた日々。
ある日「お役御免にするよ」というように…
ふうっと先立っていった。
まあ、少々ご不満はあるかとも思いますが。
あなたと過ごせて、私は悔いなし。
彼女の思いも同じであろう。
「おいしいお酒だった。いい話もできたし」